田部井先生の美術史講座も昨日で3回目を迎えました。
お越し頂いた方々、そして先生ありがとうございました!
第3回の内容は「古代エーゲ美術とギリシャ美術について」でした。
今回は続々と馴染みのある有名な彫刻が登場して、スライドに目が釘付けでした!
クノッソス宮殿の壁画や壺など、海洋民族でありエーゲ美術をつくった人々の、のびのび自由な表現は、まさに自然を謳歌している健康的な感じが伝わってきました。ミノス王の伝説など、学生時代に授業で聞いたお話も懐かしく、久々に古代へのロマンに思いを馳せてしまいました。余談ですが、学生時代に友人とクレタ島に行って、クノッソス宮殿の石段の脇に座りぼんやりいろんなことを考えたことを久し振りに思い出しました。若かったし、きっととりとめのない空想(妄想)に浸ってたんだろうなあ。。。青い空と、乾いた空気と、ひんやりした石の感触が蘇ります。
・・・さて、ギリシャ美術。
B.C.1200年のカタストロフと呼ばれる地中海世界の大きな変化で、ミュケナイ文明が崩壊し、そのあとに生まれてくるのが古代ギリシャの優美な美術。。。
そのカタストロフの時代に何があったのか気になるところですが、まだ諸説があって分からないことだらけのようです。
とにかくその訳の分からない時代を境に、それまでの美術とは明らかに違う「とりわけ洗練された美術」が生まれたことに、まず田部井先生は注目しておられました。。
ギリシャ美術には、ギリシャの政治が市民の直接政治で成り立っていた民主制だったことが深く関わっていたようです。エジプト等の一神教や王権の世界とは違い、人間の描写などがより追求されるようになった時代だったのでしょうか。
と、ちょっと歴史の難しい話も織り交ぜながらの講座でありました。
ただただ綺麗!と直感で鑑賞するのもいいけれど、歴史背景を知ることで違った感動や思いが生まれるものだなあと、改めておもいました.
さて、「田部井先生の美術史講座」は今年はこれで終了です。
来年の日程は未定なので、決まり次第ブログにアップします。
みなさま、来年も是非ご参加下さい!
毎回テーマが違うので、いつご参加いただいても楽しんでいただけると思います。
それでは今年ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします(^^)/!
写真は、講義の中で先生が話されたサモトラケのニケの手です!