美術館見学─Paris編vol.4─

特派員日記四日目

短いようで長くもあり、長いようで短くもあり…特派員日記もこれが最終回。最終日の見学はいわずと知れたヨーロッパ美術の大殿堂ルーブル美術館!
当然ルーブルの全容を把握することは1日では不可能として、せめて目星のついている超絶作品を見ようと丸一日の予定をルーブルにあてました。とはいうもののルーブルに向かう途中にあるオペラガルニエをしばし見学。

Palais Garnier(オペラ・ガルニエ)
シャーガルによる天井画で有名な1875年に落成したオペラ座。劇場のなかは随時見学可能。華美な装飾を施した豪華絢爛たるものです。2167の座席が5階に配分されており、観客収容規模でも当時最大の劇場でした。現在も上演はされていますが、おもたるオペラ上演は現代的な新劇場『オペラ・バスティーユ』に移行されています。
Musée du Louvre(ルーブル美術館)
世界最大級の美術博物館。シュリー翼、ドノン翼、リシュリュー翼の三つのプロック、およびガラスの大ピラミッド下の大ホールで構成されており、先史時代から19世紀までの様々な美術品35,000点近くが総面積60,600平方メートルの展示場所で公開されています。珠玉の名品のなかでも白眉は「モナ・リザ」、「サマトラケのニケ」、「ミロのヴィーナス」、「ナポレオン一世の戴冠」などなど…。見落としがないよう館内マップとにらめっこしながら巨大な館内を歩き尽くしました。個人的には北方を含む15世紀ルネッサンスの作品が小振りな画面でありながらも、ミクロな世界観に封じ込められた静謐感が大変心地よかったと思いました。収蔵作品おのおのの来歴は別として、一生に一度は訪れなければいけない場所かも知れません。

以上、簡単でしたがパリ美術館巡り四日間の速報を終わりとさせていただきます。
merci beaucoup!

オペラ・ガルニエ1
オペラ・ガルニエ天井画
オペラ・ガルニエ2
オペラ・ガルニエ内部
ルーブル美術館
ルーブル美術館

美術館見学─Paris編vol.3─

特派員日記三日目

本日第三日目は印象派の殿堂オルセー美術館を終日見学。昨日のオランジュリーの対岸に位置する巨大美術館を心行くまで見学しました。

Musée d’Orsay(オルセー美術館)
1900年のパリ万国博覧会開催に合わせて、オルレアン鉄道によって建設されたオルセー駅の鉄道駅舎兼ホテルをもとにした美術館。2月革命のあった1848年から、第一次世界大戦が勃発した1914年までの作品を収蔵・展示している。その中でも白眉は印象派から後期印象派までのコレクション。誰しもが美術の教科書に載っていることで目にしたことのある作品がずらりと開陳されています。他に企画展とした『Masculin / Masculin』展がやっていました。《男性的》を意味するこの展覧会には、ギリシャから今日までのいわゆるマッシヴをテーマとした作品群で構成されています。さすがお国柄というべきか…、なかの良さげな男性カップルもちやほやと。それはともかく、ヨーロッパの造形がいかに人体構造(筋肉)の探求を基に発展してきたのかがよくわかる展覧会でした。当然、集合時間までにたっぷりと珠玉の絵画を堪能しました。
Bateaux Parisiens(セーヌ川クルーズ)
夕刻より事前にチケットをとってあった約一時間のセーヌ川クルーズを楽しみました。オルセーで使い果した足にむち打ちエッフェル塔そばの乗船場まで徒歩で移動!岸辺両岸に繰り広げられるパリの夜景を寒空のなか楽しみました。

いよいよ三日目となり見えない疲労のせいか、ホテルまでの帰路は初めてのタクシーを利用。タクシー料金は日本とさして変わらずほっとしました。クルーズの乗船場でのペットボトルミネラルウォーターの金額は約400円!と思えばかなり良心的と思われました。
いよいよ明日最終日、ルーヴル美術館。2o,ooo歩を覚悟!

オルセー美術館
オルセー美術館
セーヌ川クルーズ
セーヌ川クルーズ

美術館見学─Paris編vol.2─

特派員日記二日目

なんとかパリの地下鉄の乗り方も覚えられてきたきた二日目は、ホテルのあるcadet駅からpalas royal musée de louvre駅を経て目的地付近のconcorde駅まで移動。コンコルド広場に隣接するオランジュリー美術館見学から始まりました。

Musée de l’Orangerie(オランジュリー美術館)
言わずと知れたクロード・モネ晩年の大作「睡蓮」が一面に飾られる楕円形の展示室二部屋を有する美術館。他にも印象はやスーチンなどの収蔵作品があります。この日はディエゴ・リベラ/フリーダ・カーロ夫妻の企画展も開催されていて、午前中にも関わらずかなりの混雑でした。
Arc de triomphe(エトワール凱旋門)
コンコルド広場より西にまっすぐのびるシャンゼリゼ通りを散策しながら凱旋門をめざしました。1805年のアウステルリッツの戦い(ナポレオン・ボナパルト率いるフランス軍が、ロシア・オーストリア連合軍を破った戦い)の勝利記念にナポレオン1世が建造させてた記念碑です。昨日より重宝しているミュージアムフリーチケットで屋上まであがれるということなので、エレベーターで登りました。あいにくの曇り空でしたがパリ市街の大パノラマを満喫。
Musée national Gustave-Moreau(ギュスターブ・モロー美術館)
フランスを代表する象徴派の画家であり、ルオーやマチスの師でもあるギュスターブ・モローのアトリエが、そのままモロー美術館として残っています。ホテルの近所の住宅街にひっそりと存在するこの美術館に勢い勇んで向かったものの、あいにくの改修工事による休館でした。そういえば日本でギュスターブ・モロー展がやっていたことを思い出し、そういうことかと変に納得。

エトワール凱旋門
エトワール凱旋門

エトワール凱旋門2
凱旋門よりシャンゼリゼ通りを望む

第2回 田部井先生の美術史講座が開催されました。

20131124 2013112402

第2回・田部井先生の美術史講座を11/24日曜日に開催しました。

お越し頂いた方々、そして先生ありがとうございました!
初回に引き続き和やかな雰囲気で、スタッフの私も楽しいひと時を過ごすことができました。

今回の内容は「エジプトとメソポタミヤの美術について」でした。
エジプトの美術は、宗教改革以前と以後で随分表現が変わっているというのが、スライドで見ると明らかで面白かったです。
seto(肉体), ba(精霊), ka(幽体)という古代エジプト人の人間のとらえ方を、キリスト教に結びつけて捉える先生の考えも、とても印象的でした。メソポタミアの人々は、エジプトとはまた全然違い現実主義の民族だったようで、美術品もより人間的な印象だったり、宇宙人のような不思議な像なども残っていたりして、これまた魅力的でした。
今回はそれぞれの美術を比較して見る楽しさを感じました。シンメトリー、直線的、有機的、幾何学、崇高、、いろんなキーワードについて考えたことも、これから作品を見たり制作したりするときのヒントになりそうです!

次回12/8のテーマは「エーゲ文明と古代ギリシャの美術」についてです。
私個人的には開放的なエーゲ美術+優美なギリシャ美術・・・といったイメージですが、さて、どんなお話しが飛び出すかお楽しみに!
(ちなみに、今回からちょこっと甘いものもご用意しております♡)
*年内の日程は以下の通りです。毎回テーマが違うので、お気軽にご参加下さい。
なお、当日参加も可能ですが、人数把握のため参加決定の方はメール等でご連絡いただけるとありがたいです。
メールアドレスは、 mail@art-takabi.com です。facebookの「参加する」タグのクリックでもOKです!

年内の予定:

第3回 12月8日  (日)15:00〜17:00
参加費:

一般の方 1,500円(自家焙煎コーヒー付き)
フォーラム生 1,000円(自家焙煎コーヒー付き)
高崎美術学院生は無料(コーヒーは200円)
定員:20名程度

お問合せ:
□アートフォーラム高崎事務局(月〜土曜 9:00〜11:30 13:00〜17:00)
027-326-5585

□Art Cafe JANIS  (日曜11:00〜17:00)
027-386-2784

それでは、次回のご参加もお待ちしております!

美術館見学—Paris編vol.1─

特派員日記第一日目

かねてから予定されておりましたアートフォーラム生有志による海外美術館見学ツアーが本日(11月24日)現地パリより始まりました。

第一日目行程
Musée de Cluny(中世美術館)
5世紀から15世紀末にわたるヨーロッパ中世美術─ステンドグラス・タペストリー・祭壇画・彫刻・工芸品等が14世紀の修道院長の別邸を基にした美術館に展示されています。収蔵作至宝《貴婦人と一角獣》は奇しくも日本での巡回展に貸し出されたおり、観ることがかないませんでした。
Cathédrale Notre-Dame de Paris(ノートルダム大聖堂)
言わずと知れたパリの名跡であり、度々の改修により現在も観光名所であるバリシカによるゴシック様式の歴史的建造物。ノートルダムとは「私達の貴婦人」という意味で、聖母マリアを指しています。ノートルダムを冠した教会堂は世界各地のフランス語圏の都市に建てられています。ノートルダムパリでは現在建立850年の祝賀行事が進行中。荘厳かつ超絶的なスケール感に圧倒されました。
Pompidou Centre(ポンピドゥー・センター)
国立近代美術館。レンゾ・ピアノとリチャード・ロジャーによる奇抜な設計が特徴。近現代の収蔵作品展示に加え、数多くのギャラリーを設置し同時代作家の個展開催、映像・ダンスパフォーマンスの紹介にも意欲的。築35年、やや外装的な経年変化による劣化が否めないか…現代建築物の悲しさも感じました。

一日目よりゴシックから現代までと一足飛びにの強行軍。一行10人は前夜の機中泊によりやや疲れ気味ですが早めに休みをとり、明日のオランジェリー美術館にむけて充電いたします。特派員も可能な限り更新につとめます。それではまた明日。

中世美術館1
中世美術館

中世美術館2
中世美術館内部

ノートルダム大聖堂2
ノートルダム大聖堂

ノートルダム大聖堂2
ノートルダム大聖堂内部ステンドグラス

ポンピドゥーセンター
ポンピドゥーセンター

美術史講座第1回を行ないました!

田部井講座第1回

 

田部井先生の美術史講座・第1回が昨日11月10日終了しました。

お越し頂いた方々、ありがとうございました!

第1回のテーマは「ラスコーやアルタミラの洞窟壁画」でした。

人類最初の絵画と考えられているこれらの洞窟壁画は、「観念を介せずに描かれたもの」という解釈が印象的でした。
セザンヌがしつこくりんごをデッサンしたのは何故か?や、壁画が近現代の美術に与えた影響など、人類の原初の壁画から今の芸術を考える田部井先生の視点に、私も参加者の一人として「なるほど〜」と聞き入りました。
これから近現代の美術を鑑賞するときにも、新しい見方ができそうです!
もちろん描くときには、観念を介しているかいないか?という自問自答を常にしつつ描けるようになりたいと思いました。

次回のテーマは「古代の美術」についてです。どんなお話しが飛び出すのか、お楽しみに!

 

年内の日程は以下の通りです。毎回テーマが違うので、お気軽に参加下さい。
なお、当日参加も可能ですが、人数把握のため参加決定の方はメール等でご連絡いただけるとありがたいです。
メールアドレスは、 mail@art-takabi.com です。
facebookの「参加する」タグのクリックでもOKです!

 

年内の予定:

第2回 11月24日(日)15:00〜17:00

第3回 12月8日  (日)15:00〜17:00

 

参加費:

一般の方 1,500円(自家焙煎コーヒー付き)

フォーラム生 1,000円(自家焙煎コーヒー付き)

高崎美術学院生は無料(コーヒーは200円)

 

定員:

20名程度

 

お問合せ:

アートフォーラム高崎事務局(月〜土曜 9:00〜11:45 13:00〜17:00)
027-326-5585

Art Cafe JANIS  (日曜11:00〜17:00)
027-386-2784

 

それでは、次回のご参加もお待ちしております!